2015年9月21日月曜日

まさに大地の藝術! ~越後妻有アートトリエンナーレ2015とその周辺④~

1641、津南駅着。


昨年父の還暦祝いで訪れて以来、2度目。


信濃川は数日続いた雨でご覧のありさま。


この頃には雨は上がっており、きれいな虹が架かっていた。この写真を撮っている間、斜面になっている細い道の上に自動車が停まっていて、ヘンなところに駐車しているなあ、と気になっていたのだが、おじさんが乗っていた。私が車道で写真を撮り終えるのを待ってくれていたようだ。すみませんでした。

津南というのは、鈴木牧之『北越雪譜』に出てくる秘境・秋山郷をかかえる町である。人口は1万人ほど。当然ながら自然の豊かなところだ。昨年訪れた際の写真を何枚か載せておこう。


湧水・竜ヶ窪。


蛇淵の滝。


中津川渓谷。

まさに大地の藝術ではないか。



そして、ついに来ました「松海寿司」。高校の後輩がやっている。昨年も来る機会があったのだが、仕事の関係で来られなかった。


まず先付け。「苗場山」という津南の地酒は、瓶からして美味しそう。実際にももちろん美味い。飲食店専用タイプだそうで、和洋中どのような料理にも合うようにさっぱり作ってある。先付けもそれぞれ美味しく、ベストミックスだった。


お造り。すばらしい。


もずく。これも十分すぎるほど美味しかったが、春にはさらにおいしい村上産のもずくが食べられるという。




2杯目は「牧之」。1年寝かせたもので、独特の粘りけがあり、これはクセになりそうだ。このあともう1杯いただいたけど、情けないことに名前を失念してしまった。上越の酒だったはずだが。フルーティーな味わい。3杯とも申し分なかった。




料理もどれもたいへん美味しい。否、「たいへん美味しい」の一言でまとめてしまうのは著しく不適切だ。表現力不足で申し訳ない。みなさんもぜひ一度足を運んでいただきたい。


イカの塩辛。僕はイカの塩辛には実はけっこううるさいのだけど、この店が出すものが悪いもののはずがない。実際、非常に満足のいく味だった。


仙台牛。これ、塩でも食べたのだが、この塩がまた旨い。村上のものというが、結晶が大きく粗くて食べ応えがある。これだけでも酒のつまみに十分だった。

最後ににぎり。


甘エビ。しっぽが取ってある。当然だけど、こちらの方が食べやすい。

今回料理を作ってくれた桑原亮くん同様、僕も実は料理屋の子として生まれた。で、子どもの頃の共通体験がこのエビの皮剥きだ。僕は家を継ぐ気が端からなくて、現在は妹の夫、つまりは義弟が後継者になっている。亮くんも最初はその気はなかったそうだが、大学時代に家業を継ぐ決意をしたとか。その他、飲食業の家に生まれた者の体験諸々を話したが、楽しかった。





いやあ、あらためて振り返ってみたけど、すごいものを食べさせてもらったなあ。何というか、これからも生きていこうという糧を得た。人として生を受けたからには、俺は時々こういうものを食べられるくらいにはがんばりたい。




駅に戻る。間もなく十日町方面の終電が来る。


今回もまたすばらしい旅であった。

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